「数学なんて学んで人生の何の役に立つのか」という話をよく見ます。
これは表面上は大体正しいのですが、本質的には間違っています。
なぜ、本質的に誤っているかというと、数学は論理的思考力を鍛えられるからです。
英語は英単語や文法を覚えなければいけませんし、化学は構造式や反応を覚えないといけません。
このように、多くの他の受験科目は知識を身に付けることを要求されます。
活用できる場は限られるとはいえ、知識を身に付けることで「人生の役に立つ」と感じているのだと思います。
しかし、数学は身に付けるべき知識はそれほど多くありません。
公式や定理を覚える必要はありますが、実際求められのはそれをどのように活用して設問に答えるか、ということです。
公式や定理を利用しどのようなアプローチで解くべきか、をいくつか用意した上で、今問われている設問はどのような手段を取れば解けるのか、を論理的に導き出す必要があります。
実際にその設問が解けること自体にはほとんど何の価値もないせいで「数学なんて人生の何の役に立つのか」と感じる人が多いのだと思いますが、この過程で磨かれる論理的思考力が数学を学ぶ意義と言えます。
論理的思考力がどのように人生において活きてくるかというと、日頃から論理的に考えることで「なんとなく」で選択することが減ります。
例えば、一昨日の記事で書いたことを少し絡めると、スキルを身に付けるときにただ闇雲に時間をかけるのではなく、「どのようにすれば上達するか」を論理的に考え「正しく努力する」ことでより効率的に身に付けることができます。
他にも僕が大好きな麻雀でも「なんとなく」で切る牌を選ぶのではなく、論理的に最も期待値が高い選択をすることが勝つためには必要です。
「数学は人生の役に立たない」と思う人は多くいると思いますが、「なんとなく」役に立たないと思ったのか、「論理的に考えて」役に立たないと思ったのか、貴方はどちらでしょうか?